12人が本棚に入れています
本棚に追加
後日私は、生徒指導室に連れて行かれた。
椅子を隠し、少女達をいじめた事になっていた。
何度か違うことを説明したが、泣いている女の子がそう報告したそうだ。
「お前は素行も悪いからいつかするだろうと思ってたんだ。この間もバレたくないからサボったんだろう。」
生徒指導の先生が、黒いソファーに座る。
私も真向かいに座り、同じ種類のソファーに座る。
机の上には、ガラスの花瓶に花が挿してある。
「いや、だから。違いますってば。じゃあなんで私の席には椅子がなかったんですか?説明がつかないですよ。」
「言い訳するな。論点すり替えるんじゃない。」
またか。どっちが話をすり替えてるんだ。
いじめてもないし、泣かせたのは事実だが全く関係ないところでだ。
ただ、私は間違っていると思っていると感じたからした行動なのに。
「だから、事実確認してください。私、何もしてませんから。」
「じゃあ、何もしていないのになんで学校に来なかったんだ。後ろめたいことがあるんじゃないか?」
まあ、運が悪く。私が泣かせた子がいわゆる優等生だったみたいで、この先生にうまく取り入った様子だ。
先生は、また一段と大きな声で私に捲し立てる。
「どうなんだ?春井。お前は遅刻も多くて欠席も多い。その上嘘までつくのか?行く高校ないぞ。どれだけ人様に迷惑かける気だ。」
「迷惑って。私は、椅子がなかった子に椅子を貸しただけですってば。泣かせた子もいるけど、別件です。帰った理由も何かあったら先生は私のせいにしてめんどくさいと思ったからです。実際、今も私の話を聞こうとしていません。」
「聞いてるだろ。聞いていて話の食い違いが出てるんだ。お前は、石田の椅子を隠して、止めに入った結衣達をひどい言葉で傷つけたんだろ?もう三人からは話を聞いてるんだ。」
最初のコメントを投稿しよう!