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白いシャツに、青いハーフパンツを履く。
私は、おもむろに学習机の方に行く。
学習机の右側には、鍵付きの引き出しがある。
机の上に置いたカバンをあけ、ポーチの中に入っている鍵を取り出す。
数回深呼吸して鍵を開ける。
引き出しの中には、古びた紙があった。
それを、開き、中を見る。
「大丈夫。大丈夫だから。」
魔法のように言いながら引き出しの中にその紙を入れ、また鍵を閉める。
大丈夫だから。きっと。
私が認められる日が来ないことなんて、この日からわかってしまった。
残念に思うけど、それが現実。
扉をあけ、1階のリビングに向かう。
姉が母と笑ってるのが聞こえる。
私も笑顔を作る。姉のような笑顔で。
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