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「落ちると危ないから私の首に手を回して」
「はい・・・あの、この状態で移動するんですか?」
「ああ。怖いのか?だが飛んだほうが早く着くから、少し我慢してくれ」
人間界では、この抱き方をお姫様抱っこと言うらしい。
この状態が恥ずかしいのか少女は白い肌を真っ赤にしていて、すごく可愛かった。
「はい、わかりました」
「君の名は何と言う?私はレオナルドだ」
「私はナターシャ・ハリスです。レオナルド様」
「ナターシャか気軽にレオと呼んでくれ」
「ではレオ様って呼んでいいですか?」
「もっと気軽に接して欲しいんだが、無理か?」
「そんな!すぐには無理です」
「私と二人の時だけでもいいから、それでも無理か?」
「レオ様そんなに悲しそうな顔しないで下さい!わかりました。二人の時だけ頑張ってみます」
悲しそうな顔をしているのか?私が?家臣には怖い顔としか言われた事がないが。
「ああ、そうしてくれると私は嬉しい」
それから10分後、城に着いた。
「ナターシャこれを耳に着けてくれ、お守り代わりになるから」
「このピアス、レオ様のでしょう?私がもらっていいの?」
「ああ私はナターシャに着けていて欲しいんだ」
「レオ様ありがとう。私嬉しい」
「私が着けてあげよう」
「レオ様私自分でやるから・・・」
そしてナターシャからピアスを奪いナターシャの耳にピアスを着けた。
外れないようにと魔力を使った事はナターシャには伝えずに。
「うん、よく似合ってるよナターシャ」
「もう、自分で着けるって言ったのに・・・でもありがとうレオ様」
どうやらナターシャはご立腹らしい。
そんなに自分で着けたかったのか?
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