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続けてスコットマーカーは、副司令官に問いかけた。
「狙撃兵の配置は完了しているか」
「はい、いつゲートを開いても、猫の子一匹も逃しません」
副司令官のその比喩に、猫の子まで射殺するのは可哀そうだと思ったが、それでも人以外に感染しないという保証もない今、その言葉は文字通りの意味にとるしかなかった。
「よし、そのまま待機だ」
そう言ってから次にモニターに視線を移した。
機内にある十六のモニターには、様々な角度からの映像が映し出されている。
「六番、もっとアップで見せてくれ」
「了解!」
そこには、ゲート入り口まで迫ってきているゾンビたちがいた。しかし、報告通り、彼等はどう見ても一般人のそれと変わりはなかった。だが、確かに彼等の肌の露出している腕や太ももには、大きな歯形が付いている。瞳の色も、人種に関係なく皆が銀色に輝いている。
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