否定の中に肯定を

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「受かったよ、お父さん」 医学部の最高峰である帝王大学、私はそこに現役合格した。 当然のように、入学金や学費も最高峰である。 「そうか」 父から貰った言葉はそれだけだった。 「おめでとう」の一言が聞きたかった。 合格して希望が見えれば、きっと喜んでくれるものだと思ってた。 垣間見える苦しみは、これから掛かるであろう学費を考えてなのか、 「私…… お父さんを治したい」 不治の病からくるものなのかは判らない。 父はそれ以上何も言うことなく、寝室へと消えた。
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