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1 告白は突然に
【side 聖夜】
「あの……好きです!!聖夜さんのこと、ずっと好きでした!!」
寮の廊下でそう告白してくれたのは、俺の親友、翔太の妹である風見燕ちゃん。
突然の出来事で頭の中が真っ白だ。告白なんて初めてされたし、まさか燕ちゃんがそんな風に思ってくれていたなんて、思いもしなかった。
「な……何で俺?」
「え、えっと……お兄ちゃんの親友さんで、いつも優しくて明るくて……その、笑顔が好きで……」
「そ、そうなんだ……えっと……ごめん、急だったから……その、何て言えばいいか分からなくて」
「っ……ですよね。突然ごめんなさい……」
「いや、大丈夫!燕ちゃんは悪くないから!えっと……さ、ちょっと考える時間をくれないかな?俺、頭の中ぐちゃぐちゃで……」
「は、はい!勿論です」
「明日までには必ず答えを出すから。明日ここで待ち合わせしよう。連絡する」
「分かりました!それじゃあ……」
燕ちゃんはぺこりとお辞儀をして、寮の自室へと駆け出した。
「……どうすればいいんだろうな」
俺は少し苦笑いして、自室へ向かった。
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