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3 相談
柊の住むアパートに着いた俺は、インターフォンを鳴らした。
「はーい!聖夜、待ってたよ!」
「お邪魔します!」
俺は柊に連れられてアパートの中に入る。整理整頓が為された家の中は、清潔感が溢れていて柊らしかった。
「突然連絡してごめんな。大学の課題、忙しくなかったか?」
「全然!計画的にやってるから、大丈夫!それより、聖夜タイミング良かったね」
「え……?」
「今、翔太君も来てるんだよ」
「ま、まじでか!?」
翔太は俺の親友でありながら、柊の彼氏。そして、燕ちゃんの兄でもある。
翔太に燕ちゃんの話をしても大丈夫なのか……?いや、まずいよな……。
「ん?何かまずかった?」
「え……い、いや……翔太には言いづらいというか……」
そんな話をしているうちに、翔太のいるリビングに着いた。玄関での話が聞こえていたらしく、翔太は俺を見るなり怪訝そうな顔をする。
「俺には言いづらいことでもあるのか?」
「う……その……怒らないか……?」
「理由もなく怒ったりしない。言うだけ言ってみろ」
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