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4 デート
【side 聖夜】
翌日、俺は遊園地の前で燕ちゃんを待っていた。身だしなみも整えたし、お洒落にも気を遣ったし……うん。大丈夫だ。
「あ、聖夜さん!」
俺の姿を見つけた燕ちゃんが、パタパタと駆け寄って来た。
「待たせちゃってすみません……!」
「いや、俺も今来た所だから!それに……」
俺は燕ちゃんの姿をまじまじと見た。毛先を巻いたお洒落な髪型と、可愛らしい白いワンピースがよく似合う。普段よりも頑張ってきてくれたのは明らかだった。
「……うん。今日の恰好、似合ってる!頑張ってくれてありがとな」
俺がニッと笑うと、燕ちゃんは照れくさそうに目を逸らした。照れると目や顔を逸らす……翔太と同じ癖だ。
「いえ、その……ありがとうございます。でも、聖夜さんの方がカッコいいですよ!」
「え、そうか?ありがとな!」
服装も柊に相談しておいて良かった。やっぱり、恋とお洒落は柊に相談すれば外れ無しだな。
「それじゃあ、早速行こうか!」
「はい!」
俺は燕ちゃんを連れて入り口の門をくぐった。
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