山桜

1/4
前へ
/4ページ
次へ
「お房、達者でな。」  石橋の傍らに立つ梅の木の側にたたずむお房の姿。  庸次郎は決死の思いで気持ちを断ち切り背を向けるた。  甘い梅の香りが容赦なく庸次郎を襲い、砕け散るように奥歯を強く噛み締めた。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加