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もしも機械にも魂が宿るとするならば、私のこの思考回路もちゃんと光の速さを超えて、君の元へとたどり着くだろうか? もう少しカラフルな絵を描いて、君の魂をよりカラフルに彩ることができるだろうか?
私は同型の火星探査機に最後の信号を送る。試作型にできることは、知るべきことは限られており、与えられた役割は大した仕事じゃないはず。だけど試作型にも意地があるんだ。
「こちら試作型001号機“ダッシャー”。005号機“コメット”へ伝言。」
「了解。」
私の魂は真っ白なボディを抜け、まっすぐ君の魂の元へと走り出す。
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