すもももも【完結】

うちの晩ごはんはいつも華やか。4人家族の３人が女、しかも美人揃いときてる。
そして、お母さんが居れば会話も盛り上がる。
さらに今日はお父さんが出張で居ないから、久々に家族で女子会だ。

「で？すずなは新しい彼氏、まだできないの？私にだけ教えなさいよ。」

いや私にだけってお母さん、お姉も居るんだが？さすがのネタ振り、勉強になります。

「全～然。どれも似たり寄ったりだし、しばらくは要らないかな。」
「いいなぁ、私もそんな事言ってみたいよ。」

いやいや、お姉はいつでも言えるって。
お姉のため息を聞いて、お母さんがお父さんの言葉を真似した。

「すずなは…可愛いから大丈夫、うん。ももこは…そう、強いから、うん大丈夫。」

うわ、そっくり。思わず眉間にシワ寄っちゃったし。
お姉はケラケラ笑ってる。いやいやいやおかしいでしょ、強いから大丈夫って何？なんで2人とも笑ってられるの？

そう、全ての原因は、あの寡黙な男なんよね。お父さんがいらんことしなければ、お姉は今頃もっとちゃんと幸せだったのに。