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「とゆーわけなのよ、どーしよ?」
『や、文章にはな、主語と述語を付けてもらわんと。』
むう、小説家の読解力にもさすがに限界が有るか。
殴り書きカキカキカキカキ。
彼氏候補のランキングやってみてるけど、意外と手間取ったのよね。
top3に思ったほど差が無いとゆーか、決め手に欠けるとゆーか…。
『暫定で十分だよ。それと、今はたくさんの男の子を見ておくと良いよ。どんどん付き合うのもアリじゃないかな。』
「そうなん?」
『元彼との事も、辛いけど勉強になったでしょ?』
「確かに…なった、すっごく。」
『中学生の男子にはまだ難しいね、僕ならすずなにそんな辛い思いはさせないけどさ。』
大人になると…日常会話でサラッとそんなセリフが出るもんなのか?それともさすが小説家?
いや、全っ然悪い気はしないけどさ。
兄弟なのにお父さんとは全然違うタイプ。
子供扱いしないで相手してくれるのが正直嬉しい。
「お姉に彼氏ができないのって、やっぱズボラだからなん?メッセたまりっぱらしいし。」
『ももこは全然ズボラじゃないよw』
「だって、男子も既読スルーに未読スルーはナシでしょ。」
『ああ、ももこには関係ないね。』
…はい?関係ない?…どゆこと?
『ももこはスルー程度で嫌われたりしないから。』
「そんなことあるん?信じらんないんだけど!」
『男子なんか既読付いただけで喜ぶと思うよ、ラブレター渡した感じかな。やった、読んでもらえた!ってね。』
マジか…私の知らない世界だ…。
『ももこって、友達のことみんな好い人って思ってんじゃない?』
「あ…そんなこと言ってた。」
『みんなにちやほやされるのが普通だからね、本人には自覚が無さそうだけど。』
なにそれ最強やん!めっちゃうらやましい。
『それに、ももこは強いから大丈夫。』
え?お父さんと同じこと言った、なんで?
『今まで、下心を見透かされるのは嫌だ、返り討ちに合うのは怖い、って程度の男子しか居なかったんでしょ?』
「ん、まあ確かに。」
『僕なら死ぬ覚悟でアタックする。』
うわ、言い切った。
『そしてももこには、そんな相手がきっと現れる。向こうから寄って来るよ。』
「私…まだ全然だね、頑張んなきゃ。」
『すずなは可愛いから大丈夫、でしょ?』
そうじゃん、なんだかんだで今は私の方がモテてんだし。なんたって私は可愛いし、きっとお姉にも負けてないよね。
私にふさわしい男子が絶対居るよね。
『ふむ、ちょっと確かめてみるかい?』
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