すもももも【完結】

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朝、電車通学のお姉と駅まで一緒に歩くのが私達の日課。 そしてお姉は今日も素敵。ウチの学校、私服OKにしてくれると良いのにな。 おしゃべりしながら歩くこの時間って大事、好き。今日のコーデを説明してもらったり、家じゃ話せない事とか聞いたり。 例えば… 「お姉ってさ、好きな人とか居ないの?」 私のド直球な質問に驚いたのか、突然立ち止まったお姉。顔が、こっちを向いてみるみる赤くなってく。 「え?え?え?何なに?突然なに?」 あら?あららら?意外な反応が返ってきた、えマジ?もう耳まで真っ赤じゃん。 うっわ可愛い、妹の私でも惚れそうなんだけど。てか、どゆこと?そゆこと?めっちゃ緊急事態じゃね? 「ちょちょちょ、誰なん?私の知ってる人?」 お姉の学校は女子がほとんどで男は数人、それもオジサンばっかりって聞いてる。 ってことは…昔馴染み?それともどこかの店員さんとか? 幸か不幸か、例の特技のおかげでナンパ男も寄せ付けないのがウチのお姉。 なのに、一体どこのどいつだその幸せ者は! 「ベ…別に、居ないよ?そんな人…。」 目をそらして、早足になるお姉。 そのセリフが嘘って、今の状況証拠だけで十分なのでは?てかいっそ一日尾行して相手を確かめたいんだが。 しかし私には義務教育と、昨日慎二郎おじさんから与えられた任務がある。 ち、ここは泳がせとくしかないな。帰ったら徹底尋問で洗いざらい白状させよう。 後ろ髪を引かれつつも、駅にお姉を見送る私。さて、学校行って任務開始だ。
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