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そのころヴィアザはと言うと、次々に出てくる男達を斬りながら、突き進んでいた。フードを外して、冷然と嗤いながら。
駆け抜けているヴィアザは、怪我をしている。勢いでつけられた胸の斬り傷を気にもせず、動き続けていた。
一撃で一人ずつ命を奪っていく。殺意を肌で感じながら、男達を上回る殺気を放って。
目前に剣が迫ってきた。がきんっと受け止めて弾き返し、首を斬り裂いた。
刃は止むことなく次々に繰り出される。
まるで無限ループに入ったのかと錯覚するほどに。
すべての刃を弾き返しながら、確実に頭数を減らしていった。
返り血が着ている服を汚していく。
それでも、足を止めない。
と、しばらく駆けていたが、男達の波が突然失せた。
周囲を見回すと、着飾った連中が、大勢いた。なにかのパーティーかもしれないと思ったが、ヴィアザは近くにいた男の胸を突き刺した。ひとつの骸が倒れると同時に、それを見ていた連中が悲鳴を上げ始めた。周囲はパニック状態になった。
それを見ていた女が逃げようと足を踏み出した瞬間、一発の弾丸がどこからともなく放たれ、床を穿った。
「誰一人、逃がさないわよ」
唯一の出入り口に立ったのは、セリーナだった。
彼らがきてから、混乱と悲鳴の溢れる場となってしまった。
発砲音と刀が肉を断つ音が響き、骸が次々に倒れていく。彼らがしているのは一方的な殺戮である。地獄と化したその場をなんとも思わず、二人は冷めた目をしながら、手を止めなかった。
武器の有無に、生きたいと懇願する者も関係なく、二人で数多くの人間を殺し尽くした。
生きたいという意思を、完膚なきまでに否定したのだ。
その最中、ヴィアザは一人の男が奥へ逃げていくのを見た。
セリーナに視線を送ると、二人で奥へ向かった。
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