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ヴィアザは隠れ家に着くと、ベッドにセリーナを下ろした。
「大人しくしていろ」
「ありがとう」
セリーナはヒールを脱いで、踵を揃えて床に置いた。
「でも、いいの? あなたの方が重傷なのに」
セリーナは心配そうな顔をした。
「いいんだよ。俺は座る場所さえあればいい。ちょっと、着替える」
セリーナはうなずくと天井に視線を向けた。
クローゼットの戸が軋む音と衣擦れの音がして、しばらくすると、クローゼットの戸が閉まった。
「終わったぞ」
セリーナはその声を聞き、視線を戻した。
ヴィアザは新しいワイシャツを着ていて、細身のズボンを穿いていた。どちらも黒で、袖以外のボタンが外れていた。シャツの間から覗く包帯は、ところどころ赤くなっていた。
「嘘、吐いたでしょ? 二十年でそこまで傷だらけにはならないはずよ。あなたはいったいいつから、今の仕事をしているの?」
傷がかなり深かったのを思い知ったセリーナは、言わないでいたことを問いかけた。
「見せれば、バレると思った。お前の言う通り、二十年より前からやっている。今はそれしか言えない。それよりもお前、これからどうするんだ?」
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