昔虐めてきた性悪双子と一週間ひとつ屋根の下で生活する羽目になった。一日目。

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「な、何言ってんだよ、お前……」 「脱いでって言ったんだよ、美甘。そのままじゃ風邪引くだろ?」 「……ッ」  あまりにも平然とした顔で燕斗が答えるものだから、思わず言葉を失ってしまう。  それでも、またここで言いなりになってしまうのは嫌だった。 「っ、い、やだ……服なら、あっちで自分で脱ぐし……お、お前には……」  お前には見られたくない、そう言いかけたときだった。  いきなり伸びてきた手に服の裾を掴まれる。そのまま裾を持ち上げられ、バンザイをするように着ていたTシャツ脱がされるのだ。 「っ、ぉ、おいっ! 燕斗……っ!」 「いいから、ほらじっとしてろ」  まるで子供をあやすようにシャツを脱がされ、抵抗する暇もなくあっという間に頭からシャツを抜かれるのだ。  上半身裸になり、咄嗟に胸を隠す俺を見て燕斗は笑った。 「そんなにビクビクしなくても、取って食いやしないのに」 「お、お前……」 「ほら、着替え。……俺の服だけど」  そう、棚からシャツを取り出した燕斗はそう俺に手渡した。  暫く受け取らずにいると、「今度は俺に着せてほしいのか?」なんて涼しい顔して言い出すので慌ててそれを奪った。  そして燕斗に背中を向けたまま急いでそれを頭から被る。分かっていたことだが、燕斗サイズのそれは俺にはあまりにも大きすぎる。  肩の位置からして合わないおかげで全体的にだらしなくなってしまってる気がしてならないが、何度直したところでそれは変わらない。 「ぶかぶかだな」 「お前が……デカすぎるんだよ」 「美甘が成長してないだけだろ」  すぐ後ろで、くすくすと燕斗が笑ってることに気付く。はっと振り返ろうとしたとき、背後から伸びてきた手に右腕を掴まれた。 「ほら、こことか。……細すぎ。筋肉もないし、袖余ってる」 「っ、わ、悪かったな……」  二の腕から脇までゆっくりと揉むように撫でられ、ぞわぞわと背筋が震える。というか、近い。  慌てて燕斗から逃げようと腰を浮かせたとき、そのまま裾の中まで燕斗の指が入ってくるのだ。  ぎょっとすれば、俺の行動を読んだかのようにもう片方の手でやんわりと上体を抱き寄せてくる。  骨張った大きな掌が平らな胸を滑り、もう片方の手はそのまま直接素肌に触れてくるのだ。 「っ、待っ、待て、おい……ッ」 「ここも全然育ってないな。……昔あんなに揉んでやったのに、サボってたからかな」 「ッ、ん、なに……言って……」  気付いたときには既に燕斗の手中の中だった。俺を抱え、自分の膝の上へと座らせてくる燕斗。  やめろ、と腰を浮かせようとするが、それよりも早く燕斗の無駄に長い足が俺の足に絡み、そのまま強引に開かせられるような形で固定されるのだ。 「っ、燕斗……ッ」 「美甘、俺に裸見られるの嫌なのか?」 「あ、当たり……前だ……ッ、ぁ……!」 「どうして?」 「ど……っ、してって……ッ、ひ……ッ!」  言い終わるよりも先に、シャツの下、皮膚の上を優しく撫でるように動いていた燕斗の指が胸の突起に触れる。  幼い頃から悪戯に弄られてきたそこは、俺が人前で裸になりたくない要因ともいえる。  他の同年代の男に比べ、明らかにぽってりと大きくなったそこは見た目だけではなく、息を吹きかけられるだけで感じてしまいそうになるほどだった。  それでもここ一年ほどはなにもなかったので落ち着いていたはずなのに、快感を高めるように乳輪と乳輪の間の皺をなぞられるとそれだけで全身の毛穴が開くようだった。 「や、やめろ……っ、燕斗……ッ」 「美甘、俺達が触ってない間、ちゃんと自分でも弄ってたか?」 「っ、だ、れが……」  そんなこと言うか、と燕斗の腕から抜け出そうと身を捩ったときだった。  もう片方の乳首をシャツ越しに優しく揉まれ、腰が大きく跳ねた。わざとシャツに浮かすように襟首を噛んで引っ張った燕斗は、そのままこしこしと乳首の側面を優しく撫でながら「本当に?」とあの耳障りのいい声で囁いてくるのだ。 「ほ、んと……ッんぅ……ッ!」 「本当? むっつりでエッチな美甘のことだから、俺達が触ってあげられないときでも一回二回くらいはここでオナニーしてたと思ってたんだけど」 「っ、ぁ、も、やめろ……っ! そ、そこばっか……ッ!」 「足、もじもじしてきてる。駄目だろ、閉じちゃ。気持ちいいときは気持ちいいって素直に言わないと」 「ね?」と燕斗は両乳首を内側、外側から同時に押し潰し、柔らかく乳輪に指を埋めたまま胸の内側を穿るのだ。俺はこれが嫌いだった。逃れることすらもできず、背後の燕斗に凭れたまま俺は声にならないに悲鳴を上げる。 「っ、ぁ、あ……ッ」 「美甘の声、やっぱエロくていいな。腰に響く」 「っ、ば、か……ッ! や、め、……ッんん!」 「美甘が元気になってくれたらもっとできるのに……本当、残念だな。早く元気になってくれよ」 「ぉ、お前……ッ、」  こいつ、言ってることもやってることも無茶苦茶だ。  愛撫に耐えられず、尖った乳首の先っぽをいい子いい子するみたいに優しくくるくると撫でられるだけで、目の前が赤く染まっていく。  呼吸が浅くなり、いつの間にかに膨らんだ俺の下半身を見て燕斗は「こっちも撫でてあげないとな」と優しく触れてくるのだ。 「っ、ぁ、や、触るな……ッ」 「こんなに股広げて何言ってるんだ。……ほら、また大きくなった」 「ち、が……ッ、こんな……ぁ……ッ、ん、……ッ」  焦らすように揉まれ、すぐに股間から離れた手は広げられたまま固定された腿を撫でていく。  その指の動きすらも全神経が追ってしまい、頭がどうにかなりそうだった。  疲弊する俺を見て、燕斗は「ここまでか」と口にした。  そして、俺から手を離す。拘束していた燕斗の足も外れ、俺はそのままずるりと背後の燕斗に撓垂れ掛かかった。燕斗はそんな俺の肩を抱き寄せ、乱れたシャツを整えていく。  裾を下ろし、腹部まで折りてきたその手は俺のウエストを引っ張り、そのまま下着の中にずぼっと入ってくるのだ。 「……ッ、ぅ、あ……ッ」 「あーあ。濡れちゃったな、美甘」  ぐちゅ、と下着の中、粘着質な音が響いた。 「こっちの着替えも貸してやろうか」と優しい顔して笑う悪魔に、俺はその腕を振り払った。  そのままよたよたと下着をずり上げながら俺は燕斗の部屋から飛び出した。  燕斗は最初から俺を追いかけてくる気はなかったようだ。呆気なく逃げられたことに戸惑いながらもこのまま慈光家から飛び出してやろう、と階段を降りようとしたときだった。 「んあ、お前何やってんだ?」  丁度階段を上がって来ようとしていた宋都が、文字通り壁となって俺の目の前に立ち塞がったのだ。
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