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悪魔との契約に必要なそれ
私は息を荒げてベットから起き上がった。
周囲を確認すると両親や兄弟をはじめとする知った顔の親戚がいる。白を基調としたシンプルな部屋。間違いなく病室のベットの上だ。
私が急に起き上がったものだから、驚きで先程まで泣いていたであろう目頭の赤い母親でさえ目をぱちぱちとさせている。
ほどなくしてドアから医者が入ってきた。
*****
医者がいうには奇跡の復活だそうだ。
最悪で数日のうちに、良くても目を覚まさない植物状態がしばらく続くと診断されていたらしい。
それを聞いた私は喜んだり安心したりするのではなく、冷や汗をかいて絶句した。
医者には不思議に思われたかもしれないが、一緒にいた母親は「いきなり言われてもピンとこないか。」と笑っていた。
その後、医者に今後の経過を見るための通院について話を受けたが、正直母親任せで私は上の空だった。
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