その問題の真意とは

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その問題の真意とは

「しっかし、変な問題出す鬼もいたもんですね。その鬼、何つうんすか」 問いかけるとみずほ先輩は上目遣いで俺を見て歩み寄ってきた。 両手を俺の肩にかけ、耳元に桃色の唇を近づける。そして吐息のような声でささやく。 「いい? その鬼はねぇ――『浮鬼(うわき)』っていうのよ」 「は……? ウワキ……?」 「でももう、は覆えせないからね」 聞いて背筋に冷たいものが走る。 ――まさか、まさかっ! けれどみずほ先輩の台詞には一貫性があった。おっかなびっくり確かめる。 「あの……、ひとつ聞いていいっすか。俺って、みずほ先輩の何なんすか?」 その瞬間、俺の頭が勢いよく叩かれた。みずほ先輩は怒るどころかやけにでれでれしている。 「やだ、かつき君。いまさら何いってるのよー!」 頬を緩ませたみずほ先輩の答え。 それは断じて、「下僕」などではなかった。 【了】
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