恋、買います

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裕や爽汰と一緒にいて、多少の違和感はあったが、AIだといわれるまで、私は生身の人間だと思っていた。 デートしている時にすれ違った人たちも、まさかAIだとは思っていなかっただろう。 会話も機械独特のイントネーションや、間もなかった。 本当に、人間だった。 それくらい、精巧に作られていた。 私にとって、裕や爽汰が機械であるかどうかは、そこまで重要ではなかった。 だから、女性店員から、説明を受けた時、ショックとかもなかった。 彼らは私に、恋の楽しさや、ドキドキといったキラキラしたものを、プレゼントしてくれた。 それにより、私は以前よりも、明るくなれた気がする。 裕と爽汰と過ごした時間が宝物だということは、今も変わらない。 また、彼らに対する感謝の気持ちも変わらない。 私は今も、生身の人間には好かれそうにもないけど、いつか、人間に告白される日を心待ちにしながら、今日も自分磨きに励んでいる。 私は、お金でAIに愛される恋を買いました。 (完)
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