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 藍と一緒に暮らしはじめて一週間が経った。これは僕の間違いでもなんでもない。いま目の前で、檻の中に入れられている女性が、愛、だと言葉では知っていても、もう僕の心は、藍、以外を受け入れられなくなっている。  そして僕は、藍に、藍との話を聞かせた。僕が罪に手を染めた記憶まで詳細に。 「許してあげる」と、藍は言った。「ここから出してくれたら」 「それは……」 「人殺し。きみは許されない、人殺し。でも私と一緒にやり直せば、そんな罪の色が消えるかもしれない。いいじゃない。別に私がここから出たとしても、きみの、きみ自身の罪よりずっと軽いんだから」  僕の手には、檻の鍵がある。 「あぁ……」 「いまさら、なんでそう、罪悪感を覚えるの? 罪を犯した人間が」言いながら藍は、かつて僕が絞めた首を撫でる。彼女の声が、僕を苦しめる。「ねっ」  と藍がほほ笑む。  僕は鍵穴に、持っていた鍵を差し込んだ。
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