お笑いトリオ うっくんとポンコツ

舞台裏まで　聞こえる
生徒たちのアンコールの声は

ますます大きくなるばかり

教頭先生が

「おい、アンコールに答えろ
　まさか　このまま逃げるなよ

　アンコールに答えない　と
　夏のボーナスは50%カット」

などと　無茶苦茶なことを
叫んでる

気がついたら　僕らは
ステージの中央に出て

お笑いを始めていた

どーもー　お待たせしましたー

この赤っ恥かくことが
大好きな　精神的マゾヒスト

赤い服の男は　ポン　

まだまだ青２歳の
青い服の僕は　コツ　

二人合わせて　ポンコツ　です〜！

なぁなぁ　ポンちゃん
何で何にも言わんと
ボーッと　突っ立ってるの？！

ぜーんぶ僕に　喋らせといて
給料は同じって　おかしいぞ

何か　言ったらどうなん？
えっ？　何か言いたくても
言うヒマ与えてくれないの　
コツだろっ　　　　って　　

目で訴えてるな

めちゃ目で　訴えてる

目で訴えるの　やめろ

せめて鼻で訴えてみろ

えっ？　鼻よりダンゴ？

仕方ない　特別に許す

では　鼻よりダンゴで
訴えてみろ

コツは　ものすごい勢いで
一人で　話し続けている

僕は　黙って立っていた
面白いから　ずーっと
黙ってようと思った