1人が本棚に入れています
本棚に追加
『続いて、新婦の入場です。盛大な拍手でお迎えください』
バージンロードを歩く花嫁。幼馴染みと最後のデートをした当時に付き合っていた恋人が、今から“妻”になろうとしている。
「おめでとう。幸せに暮らしてね」
チラリと隣を見る。俺の視線に釣られて何人かが同じ場所を見て、そして首を傾げた。彼らには、きっと何も見えなかったのだろう。
だが、俺にはハッキリと見えていた。
ほんの一瞬、俺がかつて愛した幼馴染みが笑顔で俺を見ている姿が。
最初のコメントを投稿しよう!