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鮫島
蛇の様な目をした漢だった。
インタビュー記事が残されて当時、話題性があった。
ネタにされた。
けれど、尾崎豊死亡説の根幹を成す死の深層は、社長業よりも、仕事よりも、この世界には本当に、不快で赦せない沢山の告白が、辟易させる。
罪の懺悔と偽り、実際にしていることは、自分のしている事が、責任転嫁だったりする。
"アンタのせいでこうなった"
そんな正義は、被害妄想だった。
正確には、お前の性だ。
書かんどいて、それはこの世界にはタブー視されている、裏案件だ。
知らない、わからないの一点張りで貫き通せー。
書くな、その声は僕を制する。
人々はそれを待ち望んでいた。
だが、それは正解ではない。
それは、辞める覚悟が有る奴のする台詞だ。
"そんな事を願ってない奴が吐く台詞では無いだろ?"
それは書くなと言う危険signalだ。
"三つ星ランキングなどより、ランク外ー。流行りとは逆行する世界が、僕にとって、安堵する道だったのだ"
ジロリと睨んだ形相が、僕を仰け反らせる。そんな声がして滅入る。
僕自身の二重人格は、僕自身でさえ、不気味だ。
"鮫島君"
そんな名前で呼び掛けている。
勿論、そんな奴はこの世界では、異形の型をして、呪いとされている。
その思念は、本当に人を追い詰める。
"首を吊る"
そんな悲劇は、現実に或る。
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