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運命的な出会い
出会いは桜の舞う4月
新入学生の僕は、入学式に極度の緊張で貧血になってぶっ倒れた。
「大丈夫?」
慌てて駆け付けてくれたその人は、僕を軽々と抱き上げて保健室まで運ぶと
「ごめん、身体を楽にさせる為に制服脱がせるね」
そう優しい声で言うと、着慣れない学ランのボタンを外して行く。
(あぁ……BLだったら、このままえっちな展開に……。僕の処女ピーンチ!!)
吐き気で具合悪いのに、頭の片隅でそんな事を考えていた。
学ランを脱がされ、制服のシャツのボタンも第二ボタンまではずされると、ベルトに手を掛けた。
(何!マジでBL展開?優しそうな顔して、この先輩はケダモノだったのか!)
抵抗したくても、ぐったりして動けない。
「あっ……ダメ…………です…………」
ベルトを外す先輩の手に触れて抵抗しようとすると、強引にベルトを引き抜かれてパンツの留め具も外された。
(きゃーー!僕の処女、大ピンチ!!)
そう思った瞬間、ベッドの布団を被せられ
「先生、脱がせた上着と外したベルト。椅子に置いておくからね~」
と、どうやら保健室に居たらしい保健婦さんに声を掛けたのだ。
「支倉君、ありがとう」
の声が聞こえると、保健婦さんが顔を出して
「貧血だから身体を楽にしなくちゃならないから、支倉君に頼んだの。オバサンでも、女性にやられるのは嫌でしょう?」
そう言われて、顔から火がでそうな程に恥ずかしかった。
支倉君と呼ばれた先輩は、優しく僕に微笑んで
「身体、少しは楽になった?落ち着くまで、保健室で寝てて良いからね」
って、優しく僕の頭を撫でた。
(ドクン)
その瞬間、胸が高鳴る。
「先生、じゃあ俺は入学式に戻るから」
と言い残し、先輩は保健室を後にした。
これが僕、森川瑞稀と、支倉大和先輩との出会いだった
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