我ら、華麗なる太極校高等部生徒会執行部!

1/217
前へ
/217ページ
次へ
 通行人たちが見て見ぬふりをして通り過ぎる。 「覚悟きめろや……おら……」  放課後の校内商店街。  大勢の人々が行きかう道のど真ん中で、男子生徒が男の胸ぐらをつかんで、今にも殴ろうとしていた。 「おーい、りっくー。いいのかぁ?また白昼堂々とやらかしてー」  また兄貴の軍団にとっつかまるぞー、とかたわらにいた青年が、ぬるい口調で話しかけた。 「うっせえ翔琉っ! おまえは黙ってろっ。――それに海のは軍団じゃねぇ、風紀委員だっ」  軍団みてーなヤツらじゃんかー、と返す青年を無視して、陸はつかんでいた男を殴り飛ばした。  通行人から悲鳴が上がる。
/217ページ

最初のコメントを投稿しよう!

17人が本棚に入れています
本棚に追加