【君との再会】

2/5
前へ
/5ページ
次へ
☆ ファミレスではまだ朝定食の時間だった、お粥があったのでそれをありがたく食べた。 「初詣、行く~?」 三井さんはテーブルの上に伸びながらいう。 「野郎とふたりでなんて、乗り気がしない」 俺がコーヒーを飲みながら冷たくいうと、三井さんは両腕を丸めて顔を埋めるとウソ泣きを始めた。 「俺はこんなにたかっちを愛してるのに、どうしてたかっちはそんなに冷たいのよっ、他に女がいるのねっ」 「ええ、少なくとも女がいい」 「マジ、冷た。どうせ行く相手もいないくせに!」 そんな言葉に、はあ、とため息が出た。 「──一年の計は元旦にあり、っていうもんな。せっかく三井さんに連れ出されたし、行きますか」 「おう! って、もう少しありがたがってくれよ!」 いいながらも笑顔だ、そして支払いもしてくれる。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!

71人が本棚に入れています
本棚に追加