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「宮下さん、聞いたのかい?大林さんが土地を売っちまったって!」
「あぁ、大林さんも腰を悪くしてから病院によく行ってたらしいんだ。そしたら息子さんが売っちまったらしい。」
「待ってぇな。このまま大きな建物なんか建てみたら周りどうなるの?」
「前田さんちの畑や長島さんちの山は直ぐに買われちまうぞ。建物の周りで影にもなるし。」
宮下さんを中心にあれこれ話している。
「きっと大型モールなんかできればこれまでの生活は変わるぞ。便利になっても、風情は全部無くなる。遠山さんの離れとかも壊されるぞ。」
「ああいう企業は金儲けしか考えてないから、良い様に見せて、後で屁理屈で我々が損するんだ。」
「ゴミとかの問題もあるしね…。」
「…。」
宮下さんは腕組みをして考えた。
「…仕方ねぇ。やるしかない!」
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