おめでたくない村

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夜、眠る前。家で明久と桃奈が話す。 「…何?あの『おめでとう』合戦!?散々使うなって!!」  「あぁ、何だか気持ちが悪くなってきたよ。…本来嬉しい言葉なのに…なんか毒されているのかな?」 「…そんなはずないわ。みんなショピングモールには反対なのに『おめでとう』だなんて。」  「そうだな…なんとなく…使うタイミングもおかしいし…。これが続かなけばいいけども…。」 二人は一抹の不安を残して眠りへ落ちていった。 その不安は翌日から現実になる。 何故か桃奈と明久は『おめでとう』を大量に浴びせられる。とにかく子どもを理由に。畑で会っても、車で通りかかっただけでも。とにかく『おめでとう』。 その理由を教えてくれる者は村に誰一人居なかった。 そして次の変化が現れたのは3日後のニュースだった。
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