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――  あれから三時間。既読がつかない。普段なら一時間以内には返信があるはず。 『和也、忙しいの?』  彼からの返信を待たずして初めて送ったメッセージ。休憩する時間もないのかな? ――  外から陽の光が消えた。スマートフォンの返信通知も輝きを放つことはない。 「……ただいま電話に出ることができません」  ……電話が繋がらない。心臓がサイレンのように悲鳴を上げる。ダメだ。じっとしていたら頭がおかしくなりそう。スマートフォンと机に置いてある車の鍵だけを手に取り、ジャージ姿のまま部屋を飛び出した。  早くエンジンをかけなきゃ。車のドアを開け、震える手でキーを差し込む。  何度目かの格闘の末で、けたたましい音が車内に流れる。ハンドルに手を伸ばし座席に腰を落ち着ける。
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