大好きな推し

2/2
前へ
/2ページ
次へ
 「お願いします……。どうか、お金を貸してください……」 「言ったろ、そんなんじゃ生きてけないって。ちゃんと今からでも就職しなさい」 俺はあれから必死に働いた。久しぶりに会ったオタク友達に紹介され、チコちゃんを引く確率をあげるためのブレスレットも買った。あれは高かった。バイトを掛け持ちし、チコちゃんに貢ぎ、チコちゃん……チコちゃん…………。俺は過労で倒れた。俺は「チコちゃん」と死にそうになりながらも言っていた。俺はもう、親に頼るしかなかった……。  「ごめんねチコちゃん……。今までありがとう……」
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加