マッサージ

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【男性専門癒しサービス 紬】予約ページ ●予約希望日時* ●お名前* ●ご連絡先* ●年齢 ●ご希望プレイ時間* □60分 □120分 □180分 ●ご要望・ご希望プレイ内容* 【当サービスにつきまして】 お客様が日常では中々表に出せないと思われている願望等に可能な限り対応し「癒し」を提供させて頂くサービスとなっております。 女性セラピストが複数在籍する性感サービスとは異なり、スタッフは男1名です。 暴力行為、性行為、性器を露出させる等の行為はNGとなっております。 その他ご不明な点がございましたら下記の連絡先までお気軽にご連絡下さい。 〇〇〇〇-★★-〇〇〇〇 ──────────────────── 「…………ここか」 指定されたホテルを目の前にし、俺は小さくつぶやいた。 受付を済ませエレベーターに乗っている間予約客の情報を改めて確認する。 九條悠仁(クジョウユウシン) 20代 60分コース 【要望】マッサージ このサービスは男性限定だが、その要望は本当に様々だった。 彼女や妻には頼めない特殊プレイをして欲しい、誰にも話せないセフレへの想いを聞いて欲しい、添い寝をして欲しい、女装を見てほしい────。 具体的に何をして欲しいのか要望欄に事細かく書かれていることが多く、マッサージ、とただひと言しか書かれていないのは珍しかった。 NG行為に含まれる性器マッサージを強要されないといいけど…と一抹の不安を覚えながら指定された部屋のドアをノックした。 ──────────────────── ドアを開けてくれた九條さんはそのままベッドに腰掛ける。そして、ここ、と指定するように自分の隣をポンポンと叩いた。 人一人分程の間をあけて俺は隣に同じようにベッドに腰を下ろす。 「────では改めて。男性専門癒しサービスの紬と申します」 一通りの説明を終えた俺が差し出した名刺を、ご丁寧にどうもと九條さんは笑って受け取ってくれた。 「オニーサンいくつ?」 「28です」 「へえ、僕の2個上か」 あんた、お前、紬さん、スタッフさん……今まで色々な呼ばれ方をしてきたが、おにいさん呼びをされたのは初めてだった。 「僕、こういうお金払って人に来てもらうサービスを使うの初めてなんだよね」 そういう九條さんは今まで出会った客の中で1、2を争うほど端正な顔立ちをしていた。涼しげな目元ににこやかな表情、サラサラな茶髪、すらっと長い手足、まるでモデルのような容姿だった。 「そうなんですか。当サービスを選んで頂き光栄です。ありがとうございます」 なぜ当サービスを選んで頂いたのかお聞きしても良いですか、と聞くと 「同性で頼みやすかったのと──普通のマッサージ店では頼みにくいことも聞いてもらえるかなと思って」 と答えが返ってきた。 すごくしっかり受け答えしてくれるな、と俺は内心驚いていた。 長々喋るために呼んでんじゃねえよとつっぱねる人や、逆に緊張からか聞き取るのも難しいくらいボソボソと喋る人も少なくない中、九條さんは最初から俺の目をみてにこやかにハキハキと喋ってくれる。 が、そのにこやかさは「具体的にどのようなマッサージをご希望ですか?強さとかこの箇所を揉んで欲しいとか」という俺の問いで影を潜めた。 「…………えっと、なんて言えばいいのかな。箇所としては……背中……なんだけど……」 背中、と聞いてとりあえずNG行為に繋がるようなことは求められなさそうだなとほっとしたのと同時に、普通のマッサージ店じゃ頼みにくいってなんでだろうという疑問もわいた。 九條さんはしばらく視線を泳がせた後「…………これ。この動画みたいなマッサージをして欲しい……」とスマホを俺に向けた。 九條さんのスマホには“背中のスクラッチマッサージ”とタイトルがついた動画が表示されていた。 動画の中ではシャツを着た女性がベッドにうつ伏せになり、その背中をシャツの上からセラピストであろう男性がマッサージ──というより俺にはくすぐっているようにみえたが──していた。 「……なるほど。承知しました」 この動画と同じような体勢でいいですか、と尋ねると九條さんは頷いてスマホをしまいベッドにうつ伏せになった。 サラサラの髪からのぞく耳が真っ赤になっている。 失礼します、と声をかけ爪を立てないように気をつけながら白いワイシャツ越しに九條さんの背中に触れる。 「………………っ………」 背中に指が触れただけで九條さんの身体がビクッと反応した。 痛がってるわけじゃないなと視線で確認し動画を思い出しながら同じように手を動かした。 「……………んっ……はぁ………」 「………背中が気持ち良いんですか?」 顎の下でクロスするようにおいた両腕で口を塞ぎ必死に声を出さないように耐えている九條さんは俺の問いに小さく頷いた。 この人は背中が性感帯で────かつ、くすぐられフェチなのかなと反応を見ながら思った。 同時に普通のマッサージ店では頼みにくいというのも納得がいった。 「どのくらいの速度が好きですか?ゆっくり?それとももっと速く?」 聞きながら、なでるようにゆっくりな手の動きから痒いとこをかくときのようにスピードを速めた。 「………ぁっ……………はっ…………速いのがいい………んぅっ………!」 九條さんの口から直接聞かなくても身体の反応で答えはわかったが、そうなんですねと相槌を打つ。 「無理に声我慢しなくても良いですよ」 俺の言葉に「………んっ……でもっ………恥ずかし………っ……」と抵抗がある様子だったがマッサージの動きをさらに速めると気持ち良さが羞恥を上回ったのが反応が大きくなった。 「……はっ………んぁっ……!……きもちぃ…………んぅ……ぁんっ……!」 強すぎる快感に耐える為か両手はぎゅっとシーツを握りしめている。 横向きになった顔をチラッと見ると白い肌は真っ赤に染まり綺麗な薄い唇からは唾液が垂れシーツにシミを作っていた。 マッサージを始める前の様子とは別人みたいだなと思いながらティッシュをとるために一瞬手を離す。 「ぁっ………まだやめないでぇ……」 やめませんよ、と言いながら荒い息遣いになっている九條さんの口元をティッシュで優しく拭った。九條さんは目をとろんとさせされるがままになっている。 「続き、していきますね」 俺の言葉に期待いっぱいの表情で頷いた。 ──────────────────── 「………シャツ、皺が出来てしまいましたね」 時間になり、ぼんやりした表情の九條さんを起き上がらせ乱れたシャツを出来るだけ整えた。 「ご満足頂けましたでしょうか?」 皺が出来てることには無反応だったのに、そう聞くと九條さんの肩がぴくっと震えた。 「………ん、気持ちよかった……」 視線を彷徨わせながら赤い顔でそう答える。 「ありがとうございます。またご予約お待ちしております」 俺はそう言うと九條さんの後ろにある自分の鞄を取りーーー彼の背中を一撫でした。 「………んぁっ……っ……!?」 一瞬優しく触れただけだったが九條さんが驚きと気持ち良さの混じった声を上げる。 そしてそれが恥ずかしかったのかさらに真っ赤になった九條さんに一礼し、俺は部屋を出た。
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