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出た⁉︎
「おめでとうございます!」
画面上にずらりと並んだ48個のアイコン。
中の一つが、後光が差すように輝いている。
「SRです! これは……かなり善行を積まれていたのでは⁉︎」
意外すぎたのか、係が興奮している。マジか。
善行っていうか。金がなかった頃の趣味が献血で、それが高じて骨髄移植のドナー登録もして、実際に提供したことが2回あるってだけなんだけど。
「骨髄移植ですか。2回が最大ですよね。それにお若い頃からの献血。なるほどなるほど」
係が俺の資料をまた手に取り、頷きながら確認している。
とりあえず、善人ポイントはそれなりに溜まっていたらしい。
俺は医者でも消防士でもないけど、ちゃんと誰かの命を救ってたのかな。こんな形で返ってくるとは思わなかったが。
「それにしても、なかなかの引きの強さでいらっしゃいます」
係は資料を置き、輝くアイコンをタッチした。詳細がパネルいっぱいに現れる。
「ご覧ください。猫です!」
——なんて?
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