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「あの、私の事が好きでお付き合いをしたいのなら、体のどこかに三角の形を描いてください」
「え?」
彼は、私が差し出したカッターを見つめている。
…やっぱり、この人も無理かなぁ。
でも『三角』が欲しいの。
「どこでも良いのよ、体のどこか…。小さくてもいいから、傷つけてほしいの」
私、おかしいかな?変かな?
「嫌だったらいいわよ」
「麗華さん、もしかして、今まで知り合った男の人にもこうやって言ってたんですか?」
「え、まぁ…」
私の事責める気だろうか。
嫌なら私と付き合う事は出来ないな。
彼は急に優しく笑い、私が差し出したカッターを受け取った。
え、もしかして…?
「麗華さん、俺はカッターで体を傷つけなくて良いと思います。だって…」
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