2、三角女

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そう彼は言い、ポケットから財布を出した。 何で? 「俺、三角持ってますから」 「あ…」 私は、開いた口が塞がらなかった。 その彼の名字…目の前には彼の免許証。 「三角…さん?」 「うん。三角、持ってるでしょう?」 「うんっ!!」 この彼、三角持ってる。 欲しい。 欲しい、欲しい、欲しい!! 「麗華さんが喜んでる顔、本当可愛い。じゃあ、ハイ」 「え?」 彼…三角さんは、私のカッターを渡してきた。 三角さんは、ニヤッと笑った。 「人に傷つけて、って言う事は、麗華さんも傷をつけるって事だよね?ね?」
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