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あーあ、とうとうこの日が来ちゃったね。
でも悪いのは私じゃなくて誠二だよ。
私の他に女が居たなんて。
眠っている誠二を上から見下ろしても愛情も湧かない。
本当は男の大事な所を切り落として二度と使えないようにしてやろうと思ったけど、それは止めといた。
グロくなりそうだし、出血とかも酷いだろうし。
ちゃんと考え直して私優しいでしょ?
でも、でもね、私以外の女と結婚されたら嫌だからさ…ほら私達20歳から5年付き合ったらって約束もしていたからさ…。
「痛いかもしれないけど、我慢してね」
何も着ていない、睡眠薬でぐっすり眠っている誠二にそう呟く。
白いワンピースが汚れたら嫌だから上からビニール袋を被った。
「いいよね…もう」
カバンから包丁を出し、誠二の左手を握った。
これから誠二の薬指が切り落とされる。
二度と結婚指輪を付けられないように。
切る瞬間、一度目を瞑った。
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