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「なぁ、麗華、どうしてもダメなのか?」
「だって…あれ…してくれないんでしょ?」
「それは俺には出来ないよ」
私は可愛い。
と、自分でも思っている。
男の方からいつも誘われる。
「彼氏になりたい」の気持ちは嬉しいけれど、私は『ある条件』を満たしてくれる人じゃないと絶対付き合わない。
今まで満たしてくれる人は居なくて、この24年間彼氏は居ない。
"友達"は居るけれどね。
私…変じゃないよね?
自分の気持ちに気付いたのは小学生の時だった。
「この形なぁに?」
家で母に勉強を教えてもらっている時、教科書に載っていた形。
すごい引き付けられた。
「この形はね、三角って言うのよ」
それから私は「三角の物」を好み、集めるようになった。
積み木やイス、靴も先が尖った物を買った。
おにぎりも絶対三角の形にし、料理の具も三角に切らないと落ち着かなかった。
母は、
「おもしろい子ね」
と笑うだけで、何も言って来なかった。
父は…居ない。
私が産まれた時に居なくなったらしい。
だから、顔も全く分からない。
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