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 ある島がある。大陸に近く、一本の橋でつながっている。島には金持ちが暮らしていて、金持ちの暮らしに必要なものやひとのみが島に住むことを許されていた。この島に探偵が呼ばれた。事件ではない。結婚式の警備の仕事だ。探偵は結婚式が行われる屋敷に泊まった。真夜中になって地面が揺れる。地震ではない。爆発のようだ。遠くから銃声も聞こえる。なにがあったのかと疑問に思っていると、屋敷をたずねてくるものがいた。この島の将軍の娘だ。その娘によると、盗賊が銀行を爆発したらしい。金を奪って暴れていると。探偵は街へ向かった。銃撃の音が絶え間なく聞こえる。盗賊は機関銃まで持ちこんでいるようだ。とても正面から立ちむかえるものではない。探偵はそのまま浜辺へ向かった。船は盗賊によって流され、一艘だけ残されている。その船に乗って盗賊は逃走つもりだと浜辺で会った島の住人が告げた。探偵は街へ戻る。逃走を食いとめられないかと画策する。そこへ大陸から警察がやってくる。探偵は顔見知りの警部に犯人は盗賊ではなく、この島に住んでいる金持ちの一族だと伝えた。すべては没落した貴族が長い時間をかけて計画した犯罪だった。  探偵が登場しますが、推理よりは戦闘の場面がくわしく描写されています。島ごと戦地にするような大規模な犯行がおもしろいです。
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