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 ある脚本家、落ちぶれている。若いころのいきおいはなく、新しくあらわれた若者に仕事を奪われている。なんとか金を稼ごうと、仕事をもらいに偉いひとに会おうとするが、これもうまくいかない。そんな脚本家だが、ある若手の有名脚本家と顔が似ていた。知りあいのメイクに頼まれて顔をそっくりに化粧される。若手脚本家のふりをして撮影所へ行くと、映画界で権力を持つ大御所に会う。大御所は瓜二つの脚本家を見て心臓まひを起こした。脚本家はそれを見ていい気味だと酒場に駆けこんだ。  落ちぶれた脚本家の悲愴感あふれる話でした。
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