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 ある男性の父が亡くなった。男性の父は財産を隠していたのだが、急になくなったためその場所がわからない。手がかりとなるのは男性の父がなくなる寸前に指をさしたこと。指の先には本棚があり、その本の一冊を指しているように見えた。しかし、本の内容から財産の場所を探そうという試みはうまくいっていない。なにか暗号があるのではと男性が友人たちに相談する。この話を聞いた友人のひとりが口にした。指をさしていたのは本ではなく本棚なのでは。男性はそう思って本棚も調べたと答えた。それを聞いた友人はさらに、「では、本棚と壁のあいだでしょう」といった。男性が自宅へ連絡してそこを探すように言うと、ぶじに証券が発見された。  ダイイングメッセージを勘ちがいした話でした。古いトリックですね。
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