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 ある男性の親戚の話である。男性は親戚について友人に相談した。その親戚は大統領の暗殺未遂で処刑された。男性は親戚が無実の可能性があるのではないかと考えている。その手がかりとなるのが、親戚が残した手紙だ。十三日の金曜日に書かれている。年月は記されていない。世間ではこの手紙が暗殺事件の直前に書かれたとみられている。しかし、十三日の金曜日はいくらでもあるではないか。ここから友人の推理がはじまる。十三日の金曜日がいつ来るかは計算で求められる。また、いまの暦を採用した時期もわかっている。また、閏年は四年に一度。ただし、百で割りきれて四百で割りきれない年は平年となる。これと手紙の内容を考慮に入れると、親戚が手紙を書いたのは暗殺事件の四年前である。冤罪の可能性は十分にあった。  条件にあう十三日の金曜日がいつなのか探しあてる話でした。内容がむずかしく小説というより計算式のような印象でした。
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