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 ある男性がひとを探していた。物知りな老人に話を聞くのだが、その老人は無関係な長話をはじめる。  無類の賭け好きの男がいた。虫の行き先、その日の天気などなんでも賭けごとにしてしまう。そのうえ、賭けに強かった。そんな男が一番得意にしていたのはカエルだった。自分のカエルより高く飛べるやつはいないと自慢していた。あるとき、男のカエルに勝負を仕掛ける旅人がいた。その旅人は男が見ていないすきにカエルに銃弾を飲みこませた。当然男のカエルは跳ばない。男がカエルの異変に気づく。旅人を追いかけるが、追いつけるかどうか。  やっと話が終わったと思ったが、老人はつぎの話をはじめた。男性は逃げるように老人のもとを去った。  短いほら話でいまとなってはたいした話ではないですね。歴史的に価値のある短篇といったところでしょうか。
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