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 ある男性、住んでいる部屋の向かいが刑事の部屋だ。刑事とは友人関係である。刑事とダーツで遊んでいたとき、刑事に呼び出しがかかった。男性は刑事についていく。現場につくと、殺人が起きていた。死体のそばには血で書かれた文字がある。被害者の甥の名前だ。遺産目当ての殺人だと甥を逮捕することに。しかし、被害者の右手には血がついてなく、左手に血がついていた。文字を書いたのは他人ではないかとうたがいがかかる。ほかに犯人を探そうとしたところへ、甥が犯行を自供したとの知らせが入る。どういうことなのだと甥に話を聞く。自分がやったとの主張を崩さない。刑事と男性は甥の妻に話を聞く。ひょっとしたら共犯なのでは。妻は、夫は無罪だと訴える。だが、当日のアリバイはない。妻に関してはアリバイが確認された。本当に甥が犯人なのかというところで、刑事が妻に愛人がいるのではないかと気づいた。ふたりは愛人を探しだして犯行を自供させる。甥は妻が殺したのだと思って罪をかばおうとしたのだった。愛人は殺人罪で牢屋に入り、甥は解放された。妻は裁判にかけられたものの無罪となったが、その後の人生はうまくいっていないようだ。  かなり昔の作品ですが、いまもある犯人が二転三転する話でした。犯人が甥かと思いきや、妻がうたがわれて、さらに妻の愛人が犯人だったという話ですね。  話のはじめのほうに妻の愛人をそれとなく登場させて妻との関係を匂わせておけば現代のミステリーと遜色ないのではないのでしょうか。
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