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 ある女性、昔の恋人のことを考える。その恋人とつき合ったのは短い期間であまり深い関係にならなかった。しかし、いまでも記憶に残っている。恋人は大学を出てすぐに結婚したが、結婚後数年して若い浮気相手を作り、その女性と家を出た。妻ともめにもめた末に離婚が成立したが、浮気相手とは結局一緒にならなかったそうだ。  女性は一度結婚をしたが、長くはつづかず五年ほどで離婚した。女性と恋人は働いている業界が近いこともあって、会おうと思えば会える距離だ。女性の人生において何人もの男性とつき合ってきたが、昔の恋人ほど好きだったひとはいない。いまも思いだすのはあの恋人のことだ。なぜこんなにも好きなのだろうと、女性は疑問に思った。そして直接会って確かめようと決心した。昔の恋人に約束を取りつけ、ひさしぶりに再会する。ひさしぶりに会う恋人は変わっていなかった。やっぱりこのひとが好きなのだと思った。ただ、女性と恋人は会っただけでまたもとの関係に戻った。これからも恋人のことは思いつづけるのだろう。それでいいのだ。  短い期間つき合っただけの恋人が忘れられない女性の話。いろいろ思いがあるのでしょう。
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