204

1/1
前へ
/284ページ
次へ

204

 ある男性、自分はジャズの王さまだといいだす。音楽仲間も男性を王さまだと認めている。そんななか、ひとりの男が男性より自分のほうがうまいという。男性は演奏できめようという。演奏をはじめると、男の奏でる音楽がすばらしかった。男性は負けを認めてジャズの王さまの座を譲った。その場を去ろうとする男性を男が呼びとめた。舞台を降りることはない。端でも演奏はできる。男性はその場に残った。つぎの曲がはじまる。すると、端のほうからすばらしい音色が聞こえてくる。それは男性だった。男は男性をジャズの王さまだと認める。ふたたび男性は王座に返り咲く。おたがいの健闘をたたえてふたりは別れる。  ジャズの王座をゆずり合う男たちの話でした。ノリが軽くてユーモラスでした。
/284ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加