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 宇宙船の操縦士と学者、なにかの手ちがいか食糧が尽きる。身近な星を探して着陸することに。あったのは針のような山が連なる星。まともな星ではなさそうだ。その針の山を一周するように建物が貼りついていた。そこへ宇宙船を下ろす。その建物に食糧はないかと入る。どうやらこの星に住人はいない。そろってよその星へ移住したようだ。食べられるものを探すが、いっこうに見つからない。そもそもこの星の住人にとって食べられるものが、操縦士と学者にとっても食べられるかわからない。ことによってはこの星の住人にとっての毒物が操縦士たちの食べものかもしれないのだ。いまのところ、乗りものと書かれた箱と乗りものの燃料、食べものと書かれた箱には得体のしれないゼリー状の物体。どれも食べられそうにない。それでも探しているうちにクリームと書かれた箱を見つけた。これを試してみる。しかし、箱を開けると無限に泡が出てくる。このままでは泡に飲みこまれて命を落としてしまう。急いで逃げるが、操縦士と学者は家の中ではぐれてしまった。操縦士が学者を探しに行く。学者の声が聞こえた。見つけたぞ。食べものだ。本当か、どこにあった。乗りものの燃料だ。この星の住人が乗りものと呼んでいたものは動物だったのだ。それの燃料だからわれわれにも食べられるはずだ。操縦士は学者の声のするほうへ向かう。や、はやくしてくれ。どうした。なぜ、そんなにあわてる。その動物、わたしを食べものだと思っているようだ。わ、やめろ。  宇宙黎明期の小説ですね。こういう話はいまは書けないでしょうね。宇宙人はいつ見つかるのでしょうか。
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