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 ある女性のアパートに住んでいた外国人が警官に連れられてやってくる。違法滞在をしていて母国に強制送還されるという。外国人は片言で帰りたくない。ここにいたかった。という。女性も同情する。しかし、法律の前にはどうしようもない。最後に外国人は「あなたに二度と見えない」といって去る。女性は二度と会えないといったのだと気づくのだった。  違法滞在者との別れを描いた作品でした。以前にも読んだことがあるのですが、訳者がちがったので印象が多少変わっていました。前の訳者は片言で話す男性とのやり取りを重視していた感じでしたが、今回の訳者は女性と男性の別れを重くとらえている感じがしました。翻訳で作品の印象がかわるのはおもしろいです。
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