236

1/1
前へ
/284ページ
次へ

236

 ある男、全身の皮膚を剥がれている。戦争で敵将に捕まり見せしめにやられたのだ。さいわい新薬のおかげで皮膚がなくとも生きているが、男はだれかに包まれたいという願望を持っていた。その願いを世話をしてくれる女性にぶつける。女性は聖女のような人間だ。はじめは断っていたが、男が何度も頼むと、自分の皮膚をゆずってくれるという。男は女性の皮膚をはいで自分の体につけた。新しく生まれ変わる。しかし、男の心は満たされない。自分はなにを求めていたのだろうか。男は考える。  皮膚をはがれた男の話です。男はなにを求めていたのでしょうか。皮膚はなにをあらわしているのでしょうか。いろいろ想像できますね。
/284ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加