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 ある男性、海岸で出会ったものに昔の思い出を重ねる。頭に金属片が刺さった画像だった。男性の父親のものだ。男性は育ての親にあずけられて、ひっそりと暮らしていた。そんな男性がふと海へ行くと、海のなかから顔があらわれた。顔だけだ。男性の目の前で顔は海面の上へ完全に出た。しかし、顔はまた海のなかへ沈んでしまった。あとにはなにもなかったかのような海が残る。男性はまたここに来ようと思ったが、結局来ることはなかった。  ふしぎな世界観の話でした。こういう話は理屈で理解しようとしてもむずかしいですね。
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