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 ある男性、資格の勉強に集中している。そこへノックの音が。夜中だというのにだれだろうか。男性がドアを開けると、昔なじみの友人である。だが、様子が普通ではない。ひと言もしゃべらず、顔は青白い。男性は飢餓状態にあると判断した。友人を家に招きいれて食事を勧める。友人に食事を食べさせると、友人は眠気に襲われたようだ。自分は勉強があるからベッドを使え。男性が勧める。友人はベッドで横になった。すぐに寝息を立てはじめる。異変が起こったのは朝も近くなったころ、寝ている友人の様子を見にいく。すると、寝息は聞こえるのに友人のすがたが見えない。なにが起こっているのだ。男性は家の外へ飛びだす。しかし、友人が外に出た様子はない。家へ帰ると、知りあいが来ていた。男性は知りあいに事情を話す。知りあいにも寝息が聞こえるらしい。男性の幻覚ではないようだ。どう考えても幽霊の類ではないか。知りあいがいう。男性は思いだした。友人と約束をしたのだ。どちらかが先に亡くなったら、会いに行くことにしようではないか。こう誓いを立てた。男性が友人の家族に連絡を取る。たしかに友人は死んでいた。その直後だ、友人が男性の家をたずねてきたのは。  死んだ友人が約束のとおり会いに来た話でした。これも昔の話です。こういうジャンルの元祖的な作品なのでしょうか。
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