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 ある星に神がやってきた。その星の住人が迎える。歓迎の踊りを披露しろと長老が命令する。しかし、どうも神は苦しがっている様子。だが、その苦しがるしぐさはこの星では歓迎を許諾する合図だった。長老は歓迎の踊りを八日間にわたってつづけろと命令した。ただ、この命令に疑問を持つ若者がいた。以前にもこの星に神が来たことがあったが、同じように歓迎して失敗した。踊りを見せる前に水とごちそうをふるまったほうがよいのではないか。若者が意見するが、長老はゆずらない。昔のときは踊りをまちがえたのだ。だから神は機嫌を損ねた。完ぺきに披露するまで何回もやりなおせば今度こそ神はよろこんでくれる。踊る住人の前で神は苦悶の表情を浮かべる。いまにも死にそうだ。ここで若者は長老の命令を無視して神へ水をささげる。すると、神はよろこんでこれを受けとった。やはり踊りより水が先なのです。神の言葉はわからないが、ひとまず前回よりはうまくいきそうだ。  人間がちがう文明の星へ行ったらという話ですね。地球ですら国がちがうと文化がちがうのにほかの星はどうなっているのでしょうか。
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